五條 新町通りの特徴
私たちの五條新町には、どんな価値があるの?
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町家の主屋は、街道に面して間口いっぱいに建て、主屋背面には中庭を介して離れ座敷や土蔵を配するのが一般的ですが、一部に街道沿いに面して塀を巡らせ、敷地奥に主屋や離れ座敷を配した屋敷型の配置を持つものもあります。
町家の主屋は、つし二階建、本二階建、平屋建で、切妻造、平入が基本です。角地、河川、神社の広場に面して立つ場合は、入母屋造もみられ、屋根は本瓦もしくは桟瓦を葺きます。
平面は、片側の通り土間に沿って一列二室または一列三室に部屋を並べたものが多く、主屋背面側にさらに部屋を設ける場合は、下屋や角屋を延ばす。間口が大きい場合は、部屋を二列または三列に配し、また、二戸を並べて長屋建とするものや主屋脇に角屋を延ばし、街道沿いに塀と門を建てるものもあります。
主屋の外壁は、二階軒裏まで漆喰を塗込めた大壁造と真壁造に分けられます。
一階開口部は、改変が多いですが、古いものでは、本屋柱筋に建具を入れ、戸口を摺り上げ戸や大戸、その他の柱間を蔀戸、格子、出格子とするのが多く、新しいものでは、下屋柱筋に建具を建て込むものが多い。
二階開口部の改変は少なく、町並みを特徴づける多様な立面を見出すことができる。大壁造の場合、梁尻を外壁面から突出させて塗り込め、二階軒裏の垂木の塗り込み形状、二階開口部とその縁の塗り込めの有無、二階隅柱を塗り込めて造り出した柱型の有無により、様々な立面を見出せます。二階開口部では単独窓をいくつか設けるのが基本で、連続窓のものは明治以降に建設されたものにみられ、後の改造で連続窓になったと推定されるものもあります。
単独窓の開口部は虫籠窓、外側に格子を建てた格子窓、窓枠を設けてガラス窓など建具を建て込んだ窓があり、江戸時代の町家は虫籠窓を基本とし、壁面に占める窓面積の割合は少ない。
つし二階が高くなるものには、虫籠窓と大きな窓を設けて細格子をみせるものがあり、大正時代以降では窓はより大きいものとなる。


二階正面の形式「いろいろな窓の形」
単独窓には鉄格子窓、虫籠窓、格子窓、引違いのガラス窓、土間の開戸を見出せ、時代別にみると、江戸時代の町家は、鉄格子窓、虫籠窓のものが主流で中二階建以上となるものには、鉄格子窓および虫籠窓と鉄格子窓を併用して設けるものがあります。
明治から大正時代以降では、二階の建ちの高さに合わせて開口部も大きくなり、格子窓や開戸を構え、開口部上には木製小庇を設けるものがみられます。
連続窓の場合は、広い開口部に引違いのガラス窓を構えたものが主流で、明治時代以降に建設されたものに多く見られます。
二階正面の形式「いろいろな窓の形」
伝統的建造物群の特徴
主役はもちろん私たちです!!
街道に面した町家は、立面形式の詳細に違いはあるものの、切妻造及び入母屋造、平入、二階建、大壁造という共通した外観が卓越しています。また、間口の大きさや棟高の違いに関わらず、下屋庇の高さが揃っており、街道の景観に連続性と秩序を与えている。
町並みには、江戸期から近代にかけての町家に加え、洋風の意匠を持つ建築物もあるが、伝統的町家の棟高を大きく逸脱せず、まとまりある町並みを形成しています。
吉野川沿いに面した敷地では、背面に切石や玉石などで積まれた石垣が設けられることが多く、水路、敷地境、段差などにも現れ、五條・新町の地形を示すとともに、吉野川沿いの町並みを特徴づける重要な景観を形成しています。

いろいろな石積みの形式
五條・新町の伝統的な町並みは吉野川の北岸に位置し、吉野川に合流する寿命川・東浄川・西川や緩やかな起伏に富んだ地形等が形成する岸辺独特の地勢と、建造物や石積、塀、水路等の人口物が相まって特徴のある景観をつくり出しています。
新町通り豆知識
水害から町を守る「石積護岸」
現在にいたる五條新町通りの町並みは一時期に築かれたものではありません。
1689年の大火をはじめとして、1674年の洪水などの幾多の災害を乗り越えながら形作られたものです。
火災の延焼を防ぐために二階の軒裏まで塗込めた町家建築が立ち並び、重厚な町並みが形成されました。
また、水害を乗り越えるために築かれた石積み護岸は、吉野川沿いの水辺の景観を作りあげました。
新町通り豆知識